今回は矯正治療で最も気になることの一つ、治療期間について書いていきます。
2, 3 か月で終われる??

最近は SNS 等で非常にたくさんの矯正治療の広告があり、2, 3 か月で終われるという広告も多く目にします。これは初診診察でもよく相談されますが、では実際にはどうなのでしょうか?-答えはほぼほぼ No です。2, 3 か月で動かせる歯の移動量はよく動いて 2.0 ㎜ 程度です。強いて言えば、矯正治療後のわずかな後戻りの改善くらいはできると思います。2.0 ㎜ 程度の移動量で治るくらいの歯並びでしたら、そもそもそこまで気にならないと思います。
では広告はウソなのか?-ウソとは言い切れません。なぜなら、その治療が終わる(治る)という定義が違うことがあります。私たち矯正歯科医は基本的に噛み合わせもしっかりと改善して終わります。それを治ったといいます。しかしながら、前歯をただ単に並べただけの状態を治ったと言うこともできます。もちろん通常はそのようなことは言いませんがそう表現することはできるのかもしれません。よって、私たち矯正歯科医が考える矯正治療の終わりとまた違う治療の終わりもあるということです。ただ歯を 2, 3 か月動かして並べただけで噛み合わせは考慮しない、これは私の中では治ったとは言えないです。
治療をできる限り早く進めて欲しい

これは私も常にそのように考えて診察しており意見は完全に一致しています。治療が長引いて良いことは、患者さまとドクターその双方に全くありません。よって私は可能な限り早く治療を終えられるように日々診察をしておりますが、残念ながら歯を動かすペース(移動量、矯正力)は適切な量および力というのが分かっており、その適切な力以外で歯を動かすと歯や顎骨にダメージを与えてしまう恐れがあります。したがいまして、今現在劇的に矯正治療が早く終わる方法はありません。指示された通りに矯正装置を適切に使用し、決められた間隔や時期にご来院していただく。これが最も早く治療が終わる唯一の方法となります。
実際の治療期間は?

もちろん治療期間は患者さまそれぞれ(歯並びの状態による)ですが、全ての歯の矯正治療(部分矯正は除く)のおおよその目安としましては、非抜歯(歯を抜かない)矯正の場合で 1 年半 ~ 2 年半ほど、抜歯矯正の場合は 2 年~ 3 年ほどはかかることが多いです。これに加えて患者さまの治療への協力度などで治療期間は増減したりします。
まとめ

お口の中全体的におこなう矯正治療で数か月で終われるという治療期間はあまりないでしょう。私も矯正治療は経験しましたので早く治療を終わりたいという気持ちは非常によく分かります。ドクターを信頼していただき、適切に装置をご使用になり、お約束通りに通院していただくのが現状もっともスムーズに矯正治療が進んでいく方法となります。
【執筆・監修者】
院長 與儀 賢(よぎ さとし)
2015年 神奈川歯科大学 歯学部 歯学科 卒業
2022年 アラインクチュールデンタルオフィス 東京銀座院 院長就任
[講習会・セミナー]
2018年 Bio progressive Study Club basic seminar
2019年 ALIASリンガルストレートワイヤー ベーシックセミナー
2020年 フジタメソッド 歯列内側矯正セミナー
2021年 インビザラインシステム導入セミナー
2022年 プロシード歯科矯正用アンカースクリュー ベーシックセミナー
[所属団体・学会]
日本矯正歯科学会
日本舌側矯正歯科学会
東京矯正歯科学会




