マウスピース矯正治療について
マウスピース矯正はとても簡単でおしゃれで気軽に始められていつのまにかキレイに歯が並んで終わる。というようなイメージで相談に来られる方がいます。ある意味ではそれも当たっているかもしれません。
しかしながら、そのイメージだけで始めますと苦労する方もいらっしゃいます。
マウスピース矯正の実際
まず、マウスピース矯正を始める前に知っておいて頂きたい大前提は、当たり前ではありますがマウスピースを使わないと歯は動かないという事実です。マウスピース矯正におけるメリットの一つ、患者様ご自身でマウスピースを取り外しができるというのが実はデメリットにもなり得ます。患者様ご自身のライフスタイルに合わせて取り外しができるというのは、ワイヤー矯正には無い大きなメリットの一つではありますが、その反面、様々な理由で患者様ご自身ではマウスピースを使えない方もいます。マウスピース矯正において、マウスピースの使用時間は基本的に、必ず外さないといけないお食事の時以外はずっと装着して頂くという事です。ワイヤー矯正では医療用の接着剤で歯に装置をくっつけますので、装置が外れてしまわない限り24時間ワイヤーの力が歯に加わり続けて歯が動いていきます。それがマウスピース矯正だと少ない使用時間でも歯が動くわけはなく、可能な限り(お食事時以外)は装着して頂くことになります。
私の経験上、マウスピース矯正を断念してワイヤー矯正に移行する方の多くがマウスピースの使用時間が足りない事が理由です。
ではどうしてマウスピースが使えないのでしょうか。
マウスピースが使えない理由
もちろん理由は様々ですし患者様によって違いますが、実際にあった理由を少しだけ列挙します。
・マウスピースの取り外しが面倒
・仕事(学校)が忙し過ぎる
・違和感になかなか慣れない
・使うことを忘れてしまう
などの理由がとても多いです。
マウスピース矯正が向いている人
一言で言いますと、”自己管理ができる方“でしょう。
マウスピース矯正はワイヤー矯正と違い、患者様ご自身でマウスピースを正しく使用する必要があります。
正しく使用するとは、大前提としてお食事の時以外は使用して頂くという事、そしてその他いくつか決まり事があります。
それらをできる自己管理能力がマウスピース矯正には必要ですが、決して難しい事は無くすぐに慣れますので、きちんと使うことができればメリットの多いとても素晴らしい矯正方法だと私は思います。
しかしながら、ちょっと自己管理に自信がないなという方は遠慮せずにワイヤー矯正についてもぜひご相談下さい。