院長 與儀賢
Greeting
院長與儀 賢Satoshi Yogi
矯正歯科治療は近年一般化されてきました。
皆さんの周りでも、矯正治療されていた方や現在されている方、これからしたいなと考えている方いらっしゃると思います。一般化されてきた要因の一つに、以前はワイヤー矯正一択だったのが今はマウスピース矯正も選べるようになったことがあげられます。選択肢があることはとても良いことです。しかしながら選択肢があるとどっちを選べばいいか迷ってしまうこともありますね。
私は矯正歯科医になったあと、矯正治療を学び実践しながら並行して自分自身も矯正治療を受けました。治療の前半はワイヤー矯正(裏側矯正のあと表側矯正も)、後半はマウスピース矯正(インビザライン)で治療を受けました。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正その両方で本格的な矯正治療を受けた矯正歯科医というのはなかなかいないと思います。しかも矯正歯科医になってあとに治療を受けましたので、こういう時は患者さんはこう感じるんだなとその一つ一つが矯正歯科医として生ける経験となりました。
その経験を私は患者さまにリアルにお伝えでき、また治療に反映できると思っています。そしてその経験をアラインクチュールデンタルオフィス東京銀座院という贅沢な診療環境で患者さまに全てお届けできたらと考えています。
Career
経歴
- 2015年
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神奈川歯科大学 歯学部 卒業
- 2016年
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神奈川歯科大学 附属病院
総合診療科 臨床研修 - 2017年~2020年
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神奈川歯科大学 歯科矯正学講座 入局
- 2018年~2022年
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東京都目黒区 矯正歯科 勤務
- 2019年~現在
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神奈川県横浜市 一般歯科 勤務
- 2020年~現在
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東京都文京区 矯正歯科 勤務
- 2020年~現在
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矯正歯科専門 アラインクチュールデンタルオフィス東京銀座院 院長就任
- 2021年~現在
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神奈川県横浜市 中山矯正歯科 勤務
- 2021年~現在
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東京都渋谷区 矯正歯科 勤務
- 2022年~現在
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東京都港区 岡田歯科
- 2022年~現在
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東京都豊島区
モアナ歯科クリニック 勤務 - 2022年~現在
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東京都港区 西山歯科 勤務
- 2022年~現在
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東京都品川区 KT歯科矯正歯科 勤務
Group
所属団体・学会
- 日本矯正歯科学会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 東京矯正歯科学会
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與儀先生が歯科医師を目指したきっかけ何ですか?
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私が歯科医師を目指したきっかけは、サラリーマン時代に自分の虫歯治療のために訪れた歯医者がきっかけです。
学生時代は医療系の仕事に興味がありましたが、ご縁があり営業の仕事に就くことになりました。日々売上をあげるために奮闘しながら、同時にストレスも感じていて…。そのせいか奥歯に虫歯ができてしまい、歯医者に通うことになりました。
その虫歯治療をしてもらった歯科医師の治療技術に感動し、元々、医療系の仕事にも興味があったのでそのタイミングで歯科医師になろう。と思いました。 -
歯科医師の中でも、なぜ矯正歯科の道に進もうと思われたのですか?
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神奈川県にある歯科大学に通っているときに「歯科矯正学」がカリキュラムの中にありました。患者さまの中には県外がから通われている方もいらっしゃり、なぜ県外から通っているのか疑問に思っていました。そんな時、神奈川歯科大学で矯正治療専門の佐藤教授が治療行っていた、歯列矯正のビフォーアフターを見て非常に感銘を受けたのです。矯正治療は歯科医師の技術も非常に大切だと学ばせていただきました。
自分も県外から通院したい。と思ってもらえる歯科医師になろうと思い、それがきっかけで矯正歯科の道に進もうと決めました。 -
歯科大学卒業後は、様々な歯科医院に勤めていらっしゃったんですね。
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実は、神奈川歯科大学 口腔統合医療学講座歯科矯正学分野に入局して1年目のことでした。当時の教授が入局から半年程度たった時に退職されてしまい、教育制度や教育環境がない状態がしばらく続いていました。このままでは矯正治療に関して学ぶことができない。と、焦りはじめ、入局から2年目なったときに自主的に他の歯科医院にも勤め、矯正治療を学ぶことに決めました。
歯科医師によって考え方や治療方法も違うので、自分自身の知見を広げるために様々な歯科医師の元で研鑽を積んできました。 -
勤務医時代に、学んだ矯正治療に関して詳しく教えてください。
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東京都にある矯正歯科専門のクリニックでは、日本矯正歯科学会 認定医の元で3年間、臨床の基礎と舌側矯正(裏側矯正)を師事をうけました。
同じく東京都にある矯正歯科専門クリニックでは、日本矯正歯科学会 臨床指導医の元で4年間、唇側矯正(表側矯正)を師事をうけました。
6年間で合計10院の歯科医師の元で矯正治療を経験させていただき、ラビアルタイプのマルチブラケット矯正(ワイヤー矯正) は200を超える症例を経験しました。
その他にも、舌側矯正の開発者である藤田先生のセミナーに2回ほど参加。日本舌側矯正歯科学会に入会し、舌側矯正について知見を広げました。
唇側矯正では、スタンダードエッジワイズ法とストレートワイヤーエッジワイズ法がありますが、熟練の技術が必要になるスタンダードエッジワイズ法で細かいフィニッシングを行うためのワイヤーベンディングを学びました。 -
ワイヤー矯正を学んできた中で、インビザライン矯正に関して抵抗はありましたか?
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はい。はじめはインビザラインで行う矯正治療には、抵抗ありました。周りの歯科医師も否定派の歯科医師が多く、当時のインビザライン矯正の評判は、
・マルチブラケット矯正と比べて仕上がりが良くない。
・抜歯を伴う矯正治療には向かない。
・マウスピース矯正は、誰にでもできる。
という理由で、インビザラインの矯正治療は評判が良いとは言えなかったので、実は当初、インビザラインは否定派でした。 -
インビザライン否定派だった與儀先生がどうしてインビザラインでの矯正治療を始めようと思ったのでしょうか?
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今まで使用してきたブラケット(矯正装置)が廃版になったことがきっかで、インビザラインとの出会いとなりました。
当時は「フジタブラケット」と呼ばれる舌側矯正に使用する矯正装置を使用していました。フジタブラケットは、他の矯正装置と比べスロット(溝)が3つあります。多くの矯正装置は、スロットが2つのパターンが多いのですが、スロットが3つあることにより3次元的にトルクがかけやすく、好んで使用してました。そんなフジタブラケットが廃版になり、ORMCO(オームコ)のアリアスという矯正装置を使用したり、その他の矯正装置を使用しましたが、思ったような歯牙移動ができませんでした。そのようなこともあり、裏側矯正に対してのモチベーションが下がっていた時期がありました。
2018年の日本アライナー医療研究会(JAMS)
こちらの研究会がインビザラインを始めようと思ったきっかけになります。お伝えした通り、私の周りにはインビザライン否定派の歯科医師も多く、研究会への参加には医局の方にも止められていました。しかし、矯正装置のことで悩んでいた時期ということもあり、自分の知識を深めるためにも日本アライナー医療研究会に参加しようと決心しました。
ワイヤー矯正では最初の診断をして、最終セットアップモデルを作り、矯正治療のゴールを決めて進みますが、治療途中の歯の移動計画は歯科医師それぞれのオリジナルで矯正治療を進めていきます。
インビザラインを使用する矯正治療ではスタートとゴールはもちろん、治療途中の歯の移動計画までしっかりと決めてから治療を進めていくことを知り、入念な計画性と患者さんにもわかりやすい矯正治療だと、感動しました。
その他にも、ワイヤー矯正の場合は歯を1本だけ動かそうとした際に、他の歯も動いてしまうということもありますが、インビザラインの場合は、クリンチェックと呼ばれる、インビザラインの治療計画を立てるためのシミュレーションができるソフトウェアで、歯の移動の予測ができ、噛み合わせも確認ができる。など、知れば知るほどインビザラインでの矯正治療をすることに、自分自身でしっくりきました。
そして、竹内敬輔先生の研究会で発表された症例を見て、インビザラインでの矯正治療をやってみよう。と心にきめました。